ダイエットを頑張ってもなかなか痩せない…これって体質のせい?
そんな風に悩んでいる方は多いと思います。
私も痩せやすい、太りやすいは体質の問題だと思っていました(^^;)
ですが、実は約8割が『環境要因』と呼ばれる、生活習慣や食事などの違いによって、痩せやすいか太りやすいかが変わってくると言われているんです!
つまり、体質や人種ではなく、そのあとの生活習慣によって痩せやすい体をつくることができるということ。
それには『腸活』が痩せやすい体づくりに適しているんです!
今回はこの『腸活』についてみていきたいと思います。
目次
腸活を行う前に知っておきたい!腸内環境のこと
腸の中には腸内細菌が1000種1000兆個以上も住んでいます。
小腸から大腸にかけて特に生息していて、これらの様々な細菌がバランスをとりながら腸内環境を良い状態にしているんです。
腸の中を顕微鏡で覗くと、それらはまるで植物が群生している「お花畑([英] flora)」のようにみえることから、『腸内フローラ』とも呼ばれるようになりました。
腸内フローラは健康に関わる、3つの役割を担っています。
- 消化できない食べ物を身体に良い栄養物質へ作り変える
- 腸内の免疫細胞を活性化し、病原菌などから身体を守る(腸のバリア機能向上)
- 「腸内フローラのバランス」を保ち、健康を維持する
体に良い働きをする『善玉菌』
ビフィズス菌や乳酸菌のフェーカリス菌やアシドフィルス菌などが代表的ですね。
善玉菌は悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促したりすることによって、お腹の調子を整えます。
体に悪い働きをする『悪玉菌』
腸内でウェルシュ菌などが有害物質をつくり出します。
悪玉菌は脂質や動物性たんぱく質を好み、増えると便秘や下痢などお腹の調子が悪くなることも・・・!!
善玉菌にも悪玉菌にも属さない『日和見菌(ひよりみきん)』
腸内の善玉菌・悪玉菌の、多い方に味方します。
健康な腸内では、乳酸菌のような善玉菌が悪玉菌の定着・増殖を抑えており、有害物質を体外に排出するのを助ける作用も。
これが何らかの原因で、腸内の悪玉菌が多くなると、悪玉菌がつくりだす有害物質も増え、便秘や下痢、肌荒れやアレルギーなどを引き起こすことがあるんです!
悪玉菌より善玉菌が多い『腸内フローラ』に整えることが健康への第一歩となり、その結果痩せやすい身体になります。
つまり「腸活」は、『腸内フローラ』を整え、維持する活動のことなんです。
腸活が必須!腸内フローラのバランスが崩れる原因とは?
痩せやすい体づくりに深く関係している『腸内フローラ』。
このバランスは、体調・食生活・年齢・ストレス・抗生物質などの薬の服用…といった、様々な要因によって日々変化します。
腸内フローラのバランスが崩れる原因①食事
もともと野菜や穀類中心の食生活だった日本人は、善玉菌にとって良い環境でした。
ですが肉類中心な欧米諸国の食生活に変わると、脂質や動物性たんぱく質を好む悪玉菌が増え、健康な『腸内フローラ』を保ちにくくなります。
腸内フローラのバランスが崩れる原因②加齢
赤ちゃんの『腸内フローラ』はビフィズス菌などの善玉菌がいっぱいですが、成長するにつれて腸内環境は変化し、善玉菌と悪玉菌のバランスのとれた『腸内フローラ』になります。
しかし、老年期に入るとビフィズス菌が減り、ウェルシュ菌などの悪玉菌が急激に増加し、中にはビフィズス菌が1%しかないというケースも・・・!!
このように腸内環境の変化は、老化や生活習慣病と関係していると考えられているんです。
引用元:https://www.biofermin.co.jp/nyusankin/chonaiflora/environment/
腸内フローラのバランスが崩れる原因③抗生物質などの薬
抗生物質は、病原菌だけでなく、他の害のない菌まで排除することがあり、その結果、腸内の善玉菌が減って腸内環境が乱れることになります。
抗生物質を使うときには一緒に善玉菌を摂ることや整腸剤が大切です。
腸内フローラのバランスが崩れる原因④ストレス
消化管の機能を調整する複雑な神経系が腸にはあることが知られており、腸と神経は密接な関係にあるため、『脳腸相関』と呼ばれています。
脳がストレスを感じると、腸に伝わって腸の活動が低下するし、腸内環境が悪化すると、その情報が脳に伝わり、脳はよりストレスを感じてしまいます。
例えばめちゃくちゃ緊張したときに、お腹が痛くなることがありますが、これはストレスを感じた脳が自律神経を通して腸にも影響を与えているからなんですね。
特に、慢性的な下痢や便秘のうち、過敏性腸症候群(IBS)はストレスが大きく関係しています。
私の場合、4つすべて心当たりがあったんですよね(^^;)
家事、育児、仕事で常に睡眠不足、自分の食事はままならないし、そのせいか風邪を引きやすくなるなど、腸活とは無縁状態でした。
これじゃあ痩せにくいのも当たり前・・・
腸活で増やせる?!痩せやすい体にしてくれる『痩せ菌』『痩せ酸』の正体とは
ワシントン大学の研究によると、腸内細菌には「デブ菌」と「痩せ菌」があり、太ったマウスのデブ菌を痩せたマウスに 移植すると、痩せたマウスも太りやすくなったという実験結果が発表され、大きな話題となりました。
が、『痩せ菌』についてはまだまだ解明されていないので、存在するかどうかはわかりません。
その代りに明らかになっているのが体が痩せやすくなる酸、『痩せ酸』の存在があるんです…!
腸活で増やしたい!身体が痩せやすくなる酸『短鎖脂肪酸』とは?
腸内細菌がつくり出す短鎖脂肪酸は、酢酸や酪酸、プロビオ酸などの脂肪酸のこと。
この短鎖脂肪酸は大腸や肝臓、筋肉などでエネルギーとして利用されるだけでなく、大腸の免疫力を高めたり、身体にとって悪いことをする悪玉菌をやっつけたりします。
短鎖脂肪酸が不足すると免疫力が衰えるので、風邪を引きやすい、肌が荒れる、などの不調が起こる可能性が…!!
さらに免疫細胞の成長そのものや、アルツハイマー病、パーキンソン病など、脳疾患の抑制にも関わっているかも、と言われており、短鎖脂肪酸の具体的な役割については最近、医学界でわかってきたことなんです。
それが実は体のあらゆるところに短鎖脂肪酸の受け入れ口があり、身体によい働きをすると判明し、研究がどんどん進んでいるところ。
なぜ短鎖脂肪酸で痩せるの?
短鎖脂肪酸が筋肉のエネルギーになることで、代謝が上がれば、カロリーを燃焼しやすくなる一方、脂肪細胞に短鎖脂肪酸が取り込まれると、脂肪細胞に過剰なエネルギーが溜まるのを防いでくれるんです。
つまり、脂肪が増えにくくなるということ!
その他にも短鎖脂肪酸は、交感神経に作用して基礎代謝を高めたり、腸に働きかけ、すい臓に届くホルモンを分泌させ、インスリンを増やして肥満予防に役立ったり。
さらに、腸を通して脳へも作用し、食欲を抑えるとも言われています。
腸内環境を整えて、短鎖脂肪酸を増やすことこそが痩せやすい体をつくるのです。
痩せ酸の短鎖脂肪酸を増やす腸活の方法とは?
痩せやすい体をつくってくれる短鎖脂肪酸。
この短鎖脂肪酸を増やすには、短鎖脂肪酸をつくる細菌の好物を食べるようにしましょう。
食物繊維で痩せやすい身体に!
食物繊維とは、身体で消化しにくい成分のことで、ひとが自力で消化することはできませんが、腸内に住む腸内細菌が食物繊維を分解することで、人体に役に立つあらゆる成分をつくられることがわかっています。
その成分のひとつが『短鎖脂肪酸』なんですね。
食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があり、短鎖脂肪酸を増やすには、「不溶性食物繊維を1:水溶性食物繊維を2」の割合で摂るのが◎。
『水溶性食物繊維』はキノコや海藻、芋類に、『不溶性食物繊維』は、ごぼう、こんにゃく、穀類などに多く含まれます。
とうもろこしや玉ねぎなど加熱して甘くなる野菜に含まれ、食物繊維の一種であるオリゴ糖も、短鎖脂肪酸をつくる菌のエサとなります。
冷えたごはんは痩せやすくなる魔法の食べ物だった?!
実は短鎖脂肪酸を増やす腸内細菌にとって『冷えたごはん』もおすすめなんです!
通常のデンプンは『糖質』として腸で消化吸収されますが、冷えたごはんに含まれる固いデンプンは、消化されにくいレジスタントスターチというデンプンに変化し、食物繊維と同じように腸内細菌のエサになります。
また、大便のカサを増やしてお通じをよくすることから、腸内環境の改善、ひいては健康&美容に役立つと話題になっているんです!
この現象はごはんだけでなく、芋などでも起きるので、ふかし芋も冷やしてから食べると、腸内環境改善に役立ちます。
腸活は食べるだけじゃない!自律神経の乱れを整えるには?
身体のリズムを保つために、自律神経には、活動しているときに活発な「交感神経」とリラックスを司る「副交感神経」があります。
実は、自律神経は腸の働きもコントロールしているんです。
腸の弛緩・収縮は、交感神経と副交感神経がそれぞれ優勢になることによって行われるため、自律神経のバランスが乱れると腸の動きも乱れ、便秘になったり、お腹をこわしてしまう可能性が・・・!
ヒトの交感神経は活発に活動している時間が長いと優勢になりやすいうえ、加齢とともに副交感神経の働きが低下するという研究報告も見られます。
しっかり休息すること、リフレッシュのために適度な運動をすることなどして、副交感神経を優勢にしましょう。
自律神経の乱れ解消法①睡眠不足
副交感神経は眠っている間に優勢になるため、睡眠不足になると自律神経の乱れに直結し、腸の動きも乱れがちになり、交感神経の影響が強くなると、寝つきが悪くなったり睡眠の質が低下するという負のループにはまってしまうことも・・・!!
長く睡眠時間をとるだけでなく、就寝前からリラックスを意識したり、お気に入りの寝具などで心地よく眠れる状態をつくっておくことも効果的です。
自律神経の乱れ解消法②疲れ・ストレスの解消
体と心の疲労も自律神経を乱れさせる原因に大きく関わっています。
スマホの見過ぎによる眼精疲労、働きすぎ、ストレスなどによる精神的な疲労は不眠などにもつながり、自律神経に悪影響を及ぼすので注意しましょう。
軽い運動やストレスを発散する方法を探したり、深呼吸をしたり、全身の力を抜いてリラックスできる休息時間を意識的につくっていくのが大切です。
まとめ
腸活で『短鎖脂肪酸』をつくるために、食物繊維を積極的に摂ることが大事ですが、あまり神経質になるのはよくありません。
それがストレスになっては、自律神経が乱れてしまい、腸内フローラに悪影響を与えてしまうので、無理しない程度に腸活を続けましょう。
腸内細菌の種類や数は、食事や生活習慣、人種、年齢などによって異なるため、『腸内フローラ』も人それぞれ。
『腸内フローラ』を整えるには短くて2週間、長くて1年程かかると言われていて、すぐに痩せることはできませんが、時間をかければ痩せやすい体をつくることができます。
私は腸活を行った結果、リバウンドすることなく、健康的に痩せることができました。
時間はかかるけれど、その分のリターンはめちゃくちゃ大きいです。
ぜひ、生活の中に腸活を取り入れてみて下さいね(^^)